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少女の頃の記憶

こんにちは、Fairytaleです001.gif


ライティングデスクの裏打ち紙と型紙です ↓

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22パーツでも内側の処理もあるので、この量です。

ここまで設計できて、カットまでできたら仕事が半分以上済んでいます。

おたのしみだけ024.gif



このところ、ワタクシの周囲で小刻みに何かが動きはじめている。

世の中で生きていくということを実感させられているようだ。

人と関わることを避けてきたきらいはあるが、そう悪くないかと思えるようになってきた。

本来のワタクシはひとりで何か絵を描いていたり、想像したり、音楽を聴いたりしているのがとてもラク。

誰かと何かを共有するよりも、ひとりの世界にひたっている方がずっと好き。

他者へ何かを期待したり求めたりも子どもの頃からあまりしないのは、『自分の感覚をわかってもらえないだろう』 と思っていたし、かきまわされるのもイヤだったから。


クールだったけど、小学生の時は親友と呼べる仲良しのブーヨンがいた。

ブーヨンとは 『郁恵ちゃんのあだ名がブーヨンだったから、そう呼んで』とふたりの間の交換日記や手紙の書き出しの時だけしか使わなかった呼び名だ。

ブーヨンはとてもお勉強ができて、性格もやさしく落ち着いていてそのへんの子どもと違って穏やかで、上に6才年上のきれいな高校生のお姉さんがいる影響でいろんなことを知っていた。『なかよし』や『りぼん』など少女漫画誌を小学1年生の時から卒業まで毎月貸してくれた。

小学生時代の情報は彼女なしでは入手できなかったと思う。

ブーヨンとふたりでクラスの隅っこでこちょこちょ過ごす時間は、気持ちがゆったりとしたものだ。

自宅へ帰るとうるさい弟とふたりの生活は女子には苦痛なものだったから、学校生活は彼女のおかげで一緒に過ごす時間は穏やかな大事な時間だった。

とても気が合ったのだ。

ブーヨンの手紙の封筒や便箋のセンスもよかったし、文章の書き方も唸らせるものがあった。

後にも先にもあの頃のような友人関係は二度となかったと思う。

ある日、リーダーグループの3人組が近寄ってきてブーヨンに言った。

『なんであんな子と仲良くしているの』

『こっちへおいでよ』 と急にからんできた。

無理やりひっぱられるか細いブーヨンの腕は折れそうな勢い。

心やさしいブーヨンは日頃大きな声を出したこともなかったが、この時だけビックリするくらい大きな声を出して、『私が○○ちゃんといたいんだから、やめて!』 と振りほどいて戻ってきた。

あのグループの強引なところを知っていたので、ワタクシは無抵抗でただ黙って見送っていることしかできずにいた。

そして、もう憶えていないけれど罵声をあびせられて、フリーズしていたワタクシの心に真っ赤になって震えて本気で怒っているブーヨンに、グループも黙らせてしまうほどのエネルギーがほとばしる様を見た。

ワタクシは勉強もできず、性格もわがままで自信もなかったけれど、この瞬間からもうそんなことを思う必要はないんだと開放された。

この出来事は、後々ワタクシにとってとても重要なこととなった。

20年後、ブーヨンと職場のショールームで電話の消毒サービスさんとして再会した時、随分と風貌も変わったはずのワタクシを迷いもなく『○○ちゃん!』と呼んでくれた。

『小学校の時から変わってないよ』と言われ、嬉しいような複雑な気分だったが、一足先にお母さんになっていたブーヨンは別人になっていた。

あの時のことが、20年間の支えになったことを話し、あの時のことを憶えているか問うてみた。

彼女はまったく憶えていないという。

中学で別れてから、ずっと年賀状のあいさつだけの関係だけれど、そういう距離感が心地いい。

穏やかな人があんなに激しく怒ってくれる…

当時も今もタイムラインは重なり感動する。

でも、まったく憶えていないということは、『共有する』ことってそんなにないものなのかもしれないと思ったのだ。

共有の場面では、歓喜しているより穏やかな流れの中の方が存在するような気もする。

それぞれの小宇宙にあって、時々重なり合えればいいものなのかもしれない。





話しは違うが、昨日ある方から『無人島に行くとしたら誰といく?』

という質問に浮かんだのは…

人という問いにも関わらずムスメでもなく家族でもない『道具』が浮かんだ。

質問者も人じゃなく『猫や犬』という(笑)

大笑い。

これも共有と思う。


そんなテンションの共有がたくさんあれば、常に一緒でなくても全然いい。






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by fairytalem | 2013-07-28 11:37 | つぶやき

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