東京駅

こんにちは、Fairytaleですemoticon-0125-mmm.gif

先週末の『ラグジュアリードロワー』レッスンの朝、下り立ったのは東京駅。

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ものすごい重さのドロワーキットと完成品が入ったトランクケースを引きずることもできず両手で体重をかけて押して移動させるしかできないほどでした。

大抵のことは大丈夫なのですが、体力を使わない日頃の生活ぶりがたたり、さらにパーツカットで消耗しきった手、エレベーターを探して乗り込みここまでたどり着きました。

そうだ去年10月に丸の内駅舎は改修工事が竣工したんだっけ…

回廊とかみたかったけど、そんな余裕などこの時にはまったくなかった。

表玄関は閉っており、国賓の方々のご訪問や皇族専用出入りの時だけ馬車や御車寄せで開くという、なんともタイムトリップした気分になる様式だ。

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改修前は2階建てだったのが3階に盛り、ドーム部分は戦災で焼失したものを復元。

復元工事で創建時の形状を復元したなんて、日本のすごい技術です。

建設されてから100年を迎え、当時の明治時代の歴史的背景を想像するに、日露戦争の後の影響や設計した辰野金吾の得意とするデザインは赤煉瓦に白い石を帯状にめぐらせたヴィクトリアンやゴシックの影響を受けたとされる辰野式建築である。

関東大震災をも持ち堪えた造りは 『辰野堅固』 とも呼ばれたそうだ。


しかしながら、うそくさい感も拭えないものもある。 

どう見たって日本建築ではないし、よそから取ってつけた感満載だ。

代表建築のひとつに日本銀行本店があるが、内外観ともネオ・バロック様式にルネッサンスの意匠も加味したといわれている。

イギリスへ建築留学した日本人建築家が欧州古典主義を日本人が習得した初期の作品であること、様式の特徴がわかりにくく一部の柱やドームはバロック様式で、躯体がルネッサンス様式といいとこ取りをしたつもりなのでしょうが、それはコンドルの1期生である日本建築の父と言われた辰野金吾はヨーロッパ中の銀行を視察し、ベルギー銀行を模倣したとされている。

この頃の日本では斬新と思われた建築様式を海外から取りいれることは、明治維新の時代的背景からは当然の成り行きであったのは想像できる。

日本建築という風土に合ったすばらしい様式があるというのに、この本格的模倣はちょっと海外からは失笑されそうだ。

中国のことを大きな声では言えない日本建築史の黎明期を感じてしまう。



このところ、模倣について歴史をたぐることになって、ワタクシはまだハッキリと答えが出せないでいる。

たとえば、ちいさな子どもが姉や兄を羨望のまなざしで、行動やスタイル、趣味まで真似ることは微笑ましい。

また、画家をめざしている青年が技術向上のため、歴史的作家たちの模写をし、研究しているのもまた悪いことではなく、それも勉強の一部であったりする。

自身で言えば、上手に描きたいため漫画家の絵を写して練習していたワタクシの小学生時代も、他愛のないことで深い意味もない。

しかしこの先、利潤が生み出す欲がからむと何故か問題になる分岐点が発生する。
ただ真似をすることは発達段階においてとても自然で、猿だって行動を真似る生きものであったり、動物の世界でもそれは見られ、小さな子どもも当然そうである。

利益としての対価のお金を受け取れる人間が誰であるか…

皆、権利というやつを主張し出すと問題となる。


『私が最初に考えたから…』

その考えたものは意匠であったり、それ自体を証明し難い無形のものだったりすると、とても難儀だ。

音楽の世界でも何小節違うと違う曲とされる。これも誰かが決めて基準にした。

本当はそんなことに精を出しているよりも、創造することに気を向けていただきたいものだが、そこに『正当に受け取れる権利者』 が存在する限り、エンドレスなのだ。

もちろんワタクシも著作権は放棄していない。

気持ち的には放棄するくらいになってみたいものだけど(笑)

だったらこの際、似たようなものばかりつくっていないで、自分の中で完結してみることをおススメする。

とてもフリーで気楽であります。



そんなことを思いながら、東京駅をあとにタクシーへ乗りこんだ。



タクシーのおじさんは荷物の重さにいぶかしそうな顔をして、腰を据えプロらしく荷物を車のトランクへ無事に押し込んだ。

オリンピック招致もある日本の玄関口として、税金を使って整備した駅周辺の街並みは高層ビルが行儀よく立ち並び 『どうだ』 と言わんばかりに立派にそびえ立っていた。

ワタクシにはまるで関係ないというふうに。






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by fairytalem | 2013-07-23 13:06 | つぶやき | Comments(0)

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